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1. RubiMorphの概要
RubiMorphは、Web小説投稿サイトや文書形式ごとに異なるルビ・傍点・注記の記法を変換するWindows用ソフトです。原稿を一度内部トークンへ解析してから、変換先形式へ出力します。
主な機能は次のとおりです。
- テキストを貼り付けて変換
- UTF-8の
.txt/.mdファイルを単一・複数・フォルダ単位で変換 - カクヨム、なろう、エブリスタ、pixiv小説、青空文庫、HTML、Markdown、プレーンテキストなどの組み込み形式
- 独自記法を定義できるカスタム形式プロファイル
- GUIとCLIの両方に対応
- 操作マニュアル、使用ガイド、公式サイト、最新版ReleaseをGUIから開くヘルプメニュー
- 原稿本文を外部サーバーへ送信しないローカル処理
重要 変換後の原稿は、投稿前に必ず目視確認してください。投稿サイト側の仕様変更、未対応記法、情報量の少ない形式への変換により、表現が欠落または簡略化される場合があります。
2. 導入前の確認
2.1 配布形式
通常利用者向けには次の2種類があります。
| 配布物 | 用途 |
|---|---|
RubiMorphSetup-1.0.0.exe | Windowsへインストールして使う標準版 |
RubiMorphPortable-1.0.0.zip | インストールせず、展開したフォルダから使う版 |
ソースコードのZIPは開発者向けです。通常利用では、インストーラー版またはPortable版を使用してください。
2.2 実行ファイル
| ファイル | 用途 |
|---|---|
RubiMorphGUI.exe | 画面操作用 |
RubiMorph.exe | コマンドライン操作用 |
Portable版では、実行ファイルと同じフォルダにある _internal、docs、examples、schemas などを削除しないでください。RubiMorphGUI.exeやRubiMorph.exeだけを単独で移動すると、Python DLLを読み込めず起動できない場合があります。
2.3 チェックサムの確認
GitHub Releaseからダウンロードしたファイルは、SHA256SUMS.txtと照合できます。PowerShellで次を実行します。
Get-FileHash ".\RubiMorphSetup-1.0.0.exe" -Algorithm SHA256
Get-FileHash ".\RubiMorphPortable-1.0.0.zip" -Algorithm SHA256表示されたハッシュ値がSHA256SUMS.txtの値と一致することを確認してください。
3. インストールと起動
3.1 インストーラー版
RubiMorphSetup-1.0.0.exeを実行します。- Windowsの確認画面が表示された場合は、発行元と入手元を確認します。
- セットアップ画面の指示に従います。
- デスクトップショートカットが必要なら「デスクトップにショートカットを作成する」を選択します。
- インストール完了画面で「RubiMorphを起動する」を選択すると、そのままGUIを開けます。
通常の起動方法は次のとおりです。
スタートメニュー → RubiMorphインストール先は通常、次の場所です。
C:\Program Files\RubiMorph3.2 Windows SmartScreenが表示された場合
電子署名のない配布物では、Windows SmartScreenが警告を表示する場合があります。公式GitHub Releaseから取得し、SHA-256が一致していることを確認した場合に限り、画面の「詳細情報」から実行を選択してください。入手元を確認できないファイルは実行しないでください。
3.3 Portable版
RubiMorphPortable-1.0.0.zipを任意のフォルダへ展開します。- 展開先の
RubiMorphGUI.exeを実行します。 - CLIを使う場合は、同じフォルダの
RubiMorph.exeを使用します。
ZIP内から直接実行せず、必ずすべてのファイルを展開してください。
4. メイン画面の構成
RubiMorph 1.0.0のメイン画面は、上段の共通設定、中央の作業タブ、下段のステータスバーで構成されます。
4.1 形式設定
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 変換元 | 入力テキストまたは入力ファイルが現在どの形式かを選択 |
| 変換先 | 変換後の形式を選択 |
| ルビ出力 | プレーンテキスト出力時のルビ処理を選択 |
形式設定は「テキスト変換」と「ファイル変換」の両方に共通して適用されます。
4.2 作業タブ
| タブ | 用途 |
|---|---|
| テキスト変換 | 貼り付けた文章を変換し、結果をコピーする |
| ファイル変換 | 単一ファイル、複数ファイル、フォルダを変換して保存する |
テキスト変換タブには、左に入力テキスト、右に変換結果があります。変換結果欄の上に「コピー」ボタンがあります。ファイル変換タブでは、処理単位を「単一ファイル」「複数ファイル」「フォルダ一括」から選びます。
4.3 ステータスバー
下段には現在の状態、警告件数、「詳細...」ボタンが表示されます。通常時は入力・出力領域を広く使い、ログや警告は「詳細...」から確認します。
4.4 メニュー
上部メニューには次があります。
- カスタム形式
- カスタム形式を管理...
- プロファイルをインポート...
- 形式一覧を再読み込み
- ヘルプ
- 操作マニュアルを開く
- 使用ガイドを開く
- 公式サイトを開く
- 最新版とRelease
- OSSライセンス
- RubiMorphについて
5. テキストを直接変換する
最も基本的な操作です。
- 上段の「変換元」で入力の形式を選択します。
- 「変換先」で出力の形式を選択します。
- 必要に応じて「ルビ出力」を選択します。
- 「テキスト変換」タブを開きます。
- 左側の「入力テキスト」へ本文を貼り付けます。
- 「変換」を押します。
- 右側の「変換結果」とステータスバーの警告件数を確認します。
- 問題がなければ変換結果欄の「コピー」を押します。
- 投稿先やエディタへ貼り付け、最終確認します。
例: カクヨム形式からpixiv小説形式
入力:
これは|禁猟の園《きんりょうのその》です。
《《重要》》な箇所です。変換元を「カクヨム」、変換先を「pixiv小説」にして変換します。
補足 「変換」は画面上のテキストを変換するだけで、ファイルへ自動保存しません。保存が必要な場合は結果をコピーするか、ファイル変換を使用してください。
6. 単一ファイルを変換する
単一ファイル変換では、1つのUTF-8 .txt / .md ファイルを指定した出力先へ保存します。
- 「ファイル変換」タブを開きます。
- 処理単位で「単一ファイル」を選びます。
- 「入力ファイル」の「参照...」を押し、変換するファイルを選びます。
- 「出力先」の「参照...」を押し、保存先ファイルを選びます。
- 上段の形式設定を確認します。
- 「変換開始」を押します。
- ステータスバーと「詳細...」で結果、警告、エラーを確認します。
入力ファイルを選ぶと、初期出力先として _converted 付きのファイル名が自動表示されます。必要に応じて出力先を変更してください。
注意 入力ファイルと出力ファイルが同一パスになる場合は、既存の安全規則により_converted付きの別名へ退避されます。
7. 複数ファイルを変換する
複数ファイル変換では、選択した複数の .txt / .md ファイルを同じ出力フォルダへ保存します。
- 「ファイル変換」タブを開きます。
- 処理単位で「複数ファイル」を選びます。
- 「ファイルを選択...」を押します。
CtrlまたはShiftを使って複数のファイルを選びます。- 「出力フォルダ」の「参照...」を押し、保存先フォルダを選びます。
- 上段の形式設定を確認します。
- 「変換開始」を押します。
- 「詳細...」で成功件数、エラー件数、警告内容を確認します。
複数ファイル選択では、選んだファイルが出力フォルダ直下へ保存されます。元のフォルダ階層を維持したい場合は、次章のフォルダ一括変換を使用してください。
8. フォルダを一括変換する
フォルダ一括変換では、入力フォルダ以下の .txt / .md を再帰的に変換し、出力フォルダへ同じ相対フォルダ構成で保存します。
- 「ファイル変換」タブを開きます。
- 処理単位で「フォルダ一括」を選びます。
- 「入力フォルダ」の「参照...」を押し、原稿フォルダを選びます。
- 「出力フォルダ」の「参照...」を押し、保存先フォルダを選びます。
- 上段の形式設定を確認します。
- 「変換開始」を押します。
- ステータスバーと「詳細...」で結果を確認します。
推奨フォルダ構成:
manuscripts\
chapter1\001.txt
chapter1\002.txt
chapter2\001.txt
converted\
chapter1\001.txt
chapter1\002.txt
chapter2\001.txt重要 入力フォルダと出力フォルダは分けてください。同じ場所を指定するより、原稿用と変換結果用を明確に分離する方が安全です。
9. ルビ出力
「ルビ出力」は、変換先が「プレーンテキスト」の場合に使われます。
| 選択肢 | 例 | 説明 |
|---|---|---|
| ルビを削除 | 親文字 | 読みを削除し、親文字だけを残す |
| 親文字(ルビ)で残す | 親文字(ルビ) | 読みを丸括弧で残す |
傍点や注記にはプレーンテキスト上の完全な同等表現がないため、情報が簡略化されることがあります。
10. ログと警告
RubiMorph 1.0.0では、空のログ欄や警告欄を常時大きく表示しません。通常時は入力・出力領域を優先し、下段ステータスバーに状態と警告件数を表示します。
10.1 ステータスバー
表示例:
準備完了
変換完了
警告 2件10.2 詳細ダイアログ
「詳細...」を押すと、ログと警告をタブで確認できます。内容は選択・コピーできます。
ログには、次の情報が時刻付きで記録されます。
- 入力ファイル・フォルダの選択
- テキスト変換
- クリップボードへのコピー
- ファイルごとの出力先
- ファイル変換の成功件数・エラー件数・警告件数
警告には、変換時に検出した注意事項が表示されます。警告がある場合も出力されることがありますが、そのまま投稿せず、該当箇所を確認してください。
特に次の変換は情報欠落が起きやすいため注意が必要です。
- ルビ・傍点をMarkdownへ変換
- ルビ・傍点をプレーンテキストへ変換
- 青空文庫の複雑な注記
- 小説家になろう向けの傍点
- 未確認・一部対応の投稿サイト形式
- カスタム形式を含む変換
11. 組み込み形式の対応状況
GUIには、実装済みまたは一部対応の形式が表示されます。
| 表示名 | CLI ID | 状態 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| カクヨム | kakuyomu | 対応 | ルビ・傍点 |
| 小説家になろう | narou | 対応 | 傍点は要確認 |
| エブリスタ | estar | 対応 | ルビ・傍点 |
| ノベルアップ+ | novelup | 一部対応 | 本文内記法の確認が必要 |
| pixiv小説 | pixiv | 対応 | 独自タグの構文に注意 |
| 青空文庫 | aozora | 対応 | 複雑な注記は一部対応 |
| note | note | 一部対応 | 複合装飾は保持されない場合あり |
| HTML ruby | html | 対応 | ruby以外のHTMLタグは警告対象 |
| Markdown | markdown | 一部対応 | ルビ・傍点は簡略化される |
| プレーンテキスト | plain | 対応 | 装飾情報が失われる |
主な記法例:
カクヨム等のルビ |親文字《ルビ》
傍点 《《傍点対象》》
pixivルビ [[rb: 親文字 > ルビ]]
pixiv傍点 [[emphasismark: 傍点対象 > ﹅]]
HTML ruby <ruby>親文字<rt>ルビ</rt></ruby>
青空文庫風傍点 [#「対象」に傍点]12. カスタム形式プロファイルの管理
カスタム形式プロファイルは、独自の入力記法・出力記法を定義するUTF-8 JSONファイルです。推奨拡張子は次です。
.rubimorph-profile.json管理画面は、メニューの「カスタム形式」→「カスタム形式を管理...」から開きます。メイン画面上にカスタム形式専用の変換ボタンはありません。
12.1 管理一覧の列
| 列 | 内容 |
|---|---|
| プロファイル名 | GUI上の表示名 |
| プロファイルID | ファイル名や識別に使う一意のID |
| 入力対応 | 変換元として使えるか |
| 出力対応 | 変換先として使えるか |
| 有効状態 | メイン画面の選択肢へ表示するか |
| 検証状態 | 正常か、エラー件数があるか |
| 保存場所 | 実ファイルのパス |
| 最終更新日時 | ファイルの更新日時 |
12.2 管理ボタン
| ボタン | 動作 |
|---|---|
| 新規作成 | 新しいプロファイルを作成し、登録領域へ保存 |
| 編集 | 選択したプロファイルを編集 |
| 複製 | IDと名前を変えたコピーを作成 |
| 検証 | 保存済みファイルを検証 |
| 登録 | 有効状態にし、変換元・変換先候補へ表示 |
| 登録解除 | 無効状態にし、候補から隠す。ファイルは削除しない |
| インポート | 外部のプロファイルファイルを登録領域へコピー |
| エクスポート | 選択した登録プロファイルを外部ファイルへ出力 |
| 削除 | 登録ファイルを削除 |
| 保存 | 選択中の内容を現在の保存場所へ書き直す |
| 名前を付けて保存 | 任意の場所へコピーとして保存。自動登録はしない |
| 閉じる | 管理画面を閉じる |
保存、登録、登録解除、削除、インポート後は、メイン画面の形式一覧が自動更新されます。選択中のカスタム形式が削除された場合は、安全な組み込み形式へ戻ります。
13. カスタム形式プロファイルの作成
「新規作成」を押すと編集画面が開きます。編集画面は次のタブで構成されます。
- 基本情報
- 入力規則
- 出力テンプレート
- 前処理
- 後処理
- 検証とテスト
13.1 基本情報
| 項目 | 入力内容 |
|---|---|
| 表示名 | メイン画面に表示する名前。日本語可 |
| プロファイルID | 英数字で開始し、英数字・-・_を使用。最大64文字 |
| 説明 | 用途、対象サイト、記法など |
| 登録状態を有効にする | 保存後に選択肢へ表示するか |
| 入力形式として使用 | 独自記法を解析するプロファイルにする |
| 出力形式として使用 | 内部トークンを独自記法へ出力するプロファイルにする |
表示例:
カスタム: Example Bracket Format入力専用、出力専用、入出力両対応のいずれも作成できます。
14. 入力規則の設定
入力規則は、正規表現に一致した部分をルビまたは傍点として解析します。
14.1 規則の項目
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 規則ID | プロファイル内で一意の識別子 |
| 規則名 | 人が読むための名前 |
| kind | ruby または emphasis |
| priority | 競合時の優先度。整数で大きい方を優先 |
| flags | 正規表現フラグ。カンマまたは空白区切り |
| 有効 | この規則を使用するか |
| 正規表現 | 独自記法を認識するパターン |
使用可能なflags:
IGNORECASE, MULTILINE, DOTALL, ASCII14.2 必須の名前付きグループ
ルビ規則には次の2グループが必要です。
(?P<base>...)
(?P<reading>...)傍点規則には次が必要です。
(?P<text>...)例: 角括弧形式のルビ
入力記法:
[[ruby:親文字|ルビ]]GUIの正規表現欄:
\[\[ruby:(?P<base>.+?)\|(?P<reading>.+?)\]\]例: 角括弧形式の傍点
\[\[em:(?P<text>.+?)\]\]重要 GUIの正規表現欄では、正規表現をそのまま入力します。JSONファイルをテキストエディタで直接書く場合は、JSON文字列としてバックスラッシュを二重化する必要があります。
14.3 規則の競合順序
複数規則が同じ周辺へ一致した場合は次の順で選ばれます。
- 一致開始位置が早い
priorityが高い- 一致範囲が長い
- 一覧で先に定義されている
「上へ移動」「下へ移動」で最終的な定義順を調整できます。ゼロ文字に一致する正規表現は使用できません。
15. 出力テンプレートの設定
出力テンプレートは、内部のルビ・傍点をどの文字列で出力するかを指定します。
15.1 ルビ
使用可能なプレースホルダー:
{base} 親文字
{reading} 読み例:
[[ruby:{base}|{reading}]]15.2 傍点
使用可能なプレースホルダー:
{text}例:
[[em:{text}]]波括弧自体を出力したい場合は、{{と}}を使用します。不明なプレースホルダー、属性アクセス、式、関数呼び出しは使用できません。
16. 前処理・後処理の設定
16.1 前処理
「前処理」は、入力規則で解析する前に文字列へ適用します。別名表記を正規化する場合などに使います。
例:
[[rb: → [[ruby:16.2 後処理
「後処理」は、出力テンプレートで文字列を生成した後に適用します。空行の整理や、最終的なタグ名の置換などに使います。
16.3 置換規則の項目
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 規則ID | 一意の識別子 |
| 規則名 | 説明用の名前 |
| type | literal または regex |
| flags | regexの場合のフラグ |
| 有効 | 規則を実行するか |
| pattern | 検索文字列または正規表現 |
| replacement | 置換後の文字列 |
literal: 単純な文字列置換regex: 正規表現置換
規則は一覧の上から順に実行されます。順番に依存する置換では「上へ移動」「下へ移動」を使用してください。
17. プロファイルの検証とテスト
17.1 検証
編集画面の「検証」を押すと、設定全体を確認します。保存時にも自動検証され、エラーがある場合は保存できません。
主な検証内容:
schema_versionが1であること- プロファイルIDの形式
- 必須項目
- 重複した規則ID
- 正規表現の構文
- 空またはゼロ文字一致の正規表現
- 必須の名前付きグループ
- 使用できないflags、kind、プレースホルダー
- 規則数・文字列長・ファイルサイズの上限
17.2 テスト実行
「検証とテスト」タブで、テスト入力を入力して「テスト実行」を押します。
- 入出力両対応: 解析結果と、同じプロファイルで再出力した結果を表示
- 入力専用: 解析された内部トークンを表示
- 出力専用: RubiMorphが用意したサンプルトークンの出力結果を表示
出力例:
解析結果:
ruby: base='親文字', reading='ルビ'
text: ' と '
emphasis: text='傍点対象'
テスト出力:
[[ruby:親文字|ルビ]] と [[em:傍点対象]]17.3 安全上の上限
| 項目 | 上限 |
|---|---|
| プロファイルファイル | 256 KiB |
| 入力規則数 | 100 |
| 正規表現パターン | 512文字 |
| 出力テンプレート | 512文字 |
| 置換文字列 | 1024文字 |
| カスタム変換の標準タイムアウト | 5秒 |
カスタム変換は子プロセスで実行され、タイムアウト時は停止します。任意のPython、JavaScript、シェルコマンド、外部プログラムは実行しません。
18. カスタム形式サンプルを使う
Webマニュアルでは、すぐ試せるカスタム形式サンプルを公開しています。
| ファイル | URL |
|---|---|
| サンプルZIP | /RubiMorph/samples/RubiMorph_Custom_Profile_Samples.zip |
| プロファイル | /RubiMorph/samples/example-bracket-format.rubimorph-profile.json |
| 入力例 | /RubiMorph/samples/example-input.txt |
| 期待出力 | /RubiMorph/samples/example-expected-output.txt |
サンプルプロファイルは次の記法を扱います。
[[ruby:親文字|ルビ]]
[[rb:親文字|ルビ]]
[[em:傍点対象]][[rb: は前処理で [[ruby: へ正規化します。出力後は後処理で3つ以上続く改行を2つへ整理します。
18.1 GUIで試す手順
- サンプルZIPをダウンロードして展開します。
- RubiMorphを起動します。
- メニューの「カスタム形式」→「カスタム形式を管理...」を開きます。
- 「インポート」を押し、
example-bracket-format.rubimorph-profile.jsonを選びます。 - 「検証」でエラーがないことを確認します。
- 必要なら「登録」を押して有効にします。
- 管理画面を閉じます。
- 変換元または変換先から「カスタム: Example Bracket Format」を選びます。
example-input.txtの内容をテキスト変換へ貼り付けるか、ファイル変換で入力に指定します。- 変換結果を
example-expected-output.txtと比較します。
18.2 ユーザー作品サンプルについて
このサンプルパッケージでは、ユーザー作品の本文を使用していません。公開可否を安全に確認できない本文の混入を避けるため、RubiMorph検証用の短い架空文だけを使用しています。
19. CLI操作
CLIを使用する場合は、インストール先またはポータブル版のフォルダにある RubiMorph.exe をPowerShellまたはコマンドプロンプトから実行します。
19.1 PowerShellを開く
インストーラー版:
Set-Location -Path "C:\Program Files\RubiMorph"Portable版では、展開したフォルダでPowerShellを開きます。
19.2 基本情報
.\RubiMorph.exe --version
.\RubiMorph.exe --list-platforms
.\RubiMorph.exe --matrix
.\RubiMorph.exe --help19.3 直接テキスト変換
.\RubiMorph.exe --from kakuyomu --to pixiv --text "これは|空《そら》です。"19.4 単一ファイル
.\RubiMorph.exe --from kakuyomu --to html --input ".\input.txt" --output ".\output.txt"19.5 フォルダ一括変換
.\RubiMorph.exe --from kakuyomu --to pixiv --input-dir ".\manuscripts" --output-dir ".\converted"19.6 書き込まずに確認
.\RubiMorph.exe --from kakuyomu --to pixiv --input-dir ".\manuscripts" --output-dir ".\converted" --dry-run19.7 診断レポート
.\RubiMorph.exe --from kakuyomu --to pixiv --input ".\input.txt" --output ".\output.txt" --report ".\report.json"19.8 ルビ出力
.\RubiMorph.exe --from kakuyomu --to plain --plain-ruby-mode parentheses --input ".\input.txt" --output ".\output.txt"--plain-ruby-modeはremoveまたはparenthesesです。
19.9 カスタムプロファイルの検証
.\RubiMorph.exe --validate-profile ".\my-format.rubimorph-profile.json"19.10 カスタム形式を変換元にする
.\RubiMorph.exe --from-profile ".\source.rubimorph-profile.json" --to kakuyomu --input ".\input.txt" --output ".\output.txt"19.11 カスタム形式を変換先にする
.\RubiMorph.exe --from kakuyomu --to-profile ".\target.rubimorph-profile.json" --input ".\input.txt" --output ".\output.txt"19.12 カスタム形式同士
.\RubiMorph.exe --from-profile ".\source.rubimorph-profile.json" --to-profile ".\target.rubimorph-profile.json" --input ".\input.txt" --output ".\output.txt"--fromと--from-profile、--toと--to-profileは同時に指定できません。--text、--input、--input-dirもいずれか1つだけ指定します。
19.13 終了コード
| コード | 意味 |
|---|---|
| 0 | 正常終了 |
| 1 | プロファイル不正、ファイルエラー、変換エラーなど |
| 2 | 引数の指定方法が不正 |
20. データの保存場所とバックアップ
登録済みカスタムプロファイルは通常、次に保存されます。
%APPDATA%\RubiMorph\profilesエクスプローラーのアドレス欄へ次を入力すると開けます。
%APPDATA%\RubiMorph\profiles20.1 バックアップ
- RubiMorphを終了します。
%APPDATA%\RubiMorph\profilesを開きます。- フォルダ全体を別の場所へコピーします。
または、管理画面で各プロファイルを「エクスポート」してください。
20.2 別PCへの移行
- 元PCでプロファイルをエクスポートします。
- 新PCへファイルをコピーします。
- 新PCのRubiMorphで「インポート」を実行します。
- 検証後、「登録」して有効にします。
21. 更新・アンインストール
21.1 更新
- 変換作業を終了し、RubiMorphを閉じます。
- カスタムプロファイルをバックアップします。
- 新しいReleaseのチェックサムを確認します。
- 新しいインストーラーを実行します。
- 起動後、「RubiMorphについて」でバージョンを確認します。
- カスタムプロファイルと代表的な原稿で動作確認します。
プロファイルはインストール先ではなくユーザー領域に保存されるため、通常は更新後も維持されます。
21.2 アンインストール
Windowsの「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」からRubiMorphを選び、アンインストールします。
登録プロファイルが残る場合があります。完全に削除する場合は、必要なバックアップを取った後で次のフォルダを手動削除します。
%APPDATA%\RubiMorph22. トラブルシューティング
22.1 Failed to load Python DLLと表示される
RubiMorphGUI.exeまたはRubiMorph.exeだけを別の場所へ移動し、_internalフォルダが分離された可能性があります。
対処:
- Portable ZIPを再度すべて展開する
- exeだけを移動しない
- インストーラー版を再インストールする
22.2 カスタム形式が変換元・変換先に表示されない
次を確認します。
- 管理一覧の検証状態が「OK」か
- 有効状態が「有効」か
- 「入力形式として使用」または「出力形式として使用」がオンか
- 保存または登録後に形式一覧が更新されたか
- メニューの「カスタム形式」→「形式一覧を再読み込み」を実行したか
22.3 プロファイルを保存できない
「検証とテスト」タブに表示される項目位置とエラー内容を確認します。よくある原因:
profile_idに空白や日本語を使用- 正規表現が不正
rubyにbaseまたはreadingがないemphasisにtextがない- 出力テンプレートに未対応プレースホルダーがある
- 規則IDが重複
22.4 変換が5秒で停止する
カスタムプロファイルの正規表現が複雑すぎる可能性があります。
.*や入れ子の量指定を減らす- 範囲を限定する
- 規則を分割する
- テスト入力を短くする
- 前処理で記法を単純化する
22.5 「変換開始」を押せない
現在のファイル変換モードで必要な入力元と出力先がそろっていない可能性があります。
- 単一ファイル: 入力ファイルと出力先が必要
- 複数ファイル: 選択ファイルと出力フォルダが必要
- フォルダ一括: 入力フォルダと出力フォルダが必要
22.6 Webリンクを開けない
ブラウザ起動に失敗した場合は、ページ名とURLを含む確認ダイアログが表示されます。必要に応じてURLをクリップボードへコピーし、手動でブラウザに貼り付けてください。
22.7 文字化け・読み込みエラー
ファイル入力はUTF-8を前提とします。Shift_JISなどのファイルは、テキストエディタでUTF-8へ変換してから使用してください。
22.8 フォルダ変換で対象がない
対象拡張子は.txtと.mdです。他の拡張子は処理されません。
22.9 変換結果が期待と違う
- 変換元形式が正しいか
- 入力記法が正式な構文か
- 警告に情報がないか
- 変換マトリクス上で一部対応・lossyではないか
- 投稿サイトの現在の公式仕様と一致しているか
を確認してください。
23. セキュリティ・プライバシー
RubiMorph 1.0.0はローカル変換を前提としています。
- 原稿本文を外部サーバーへ送信しない
- ログイン・クラウド保存・投稿先への直接送信を行わない
- 認証情報を保存しない
- 指定したファイルまたはフォルダだけを処理
- カスタムプロファイルで任意コードを実行しない
- カスタム正規表現は子プロセスとタイムアウトで保護
ローカル処理であることは、README、使用ガイド、操作マニュアルで説明しています。メイン画面には長い説明文を常設せず、作業領域を優先しています。
「RubiMorphについて」ではバージョン、開発者リンク、GitHub等を確認できます。「ヘルプ」→「OSSライセンス」では、OSS通知とRubiMorph本体のMIT Licenseを確認できます。
24. 付録
24.1 CLI ID早見表
| ID | 表示名 |
|---|---|
kakuyomu | カクヨム |
narou | 小説家になろう |
estar | エブリスタ |
novelup | ノベルアップ+ |
pixiv | pixiv小説 |
aozora | 青空文庫 |
note | note |
html | HTML ruby |
markdown | Markdown |
plain | プレーンテキスト |
24.2 最小プロファイル例
{
"schema_version": 1,
"profile_id": "example-bracket-format",
"name": "Example Bracket Format",
"description": "角括弧形式の例",
"enabled": true,
"capabilities": {
"input": true,
"output": true
},
"parser": {
"rules": [
{
"id": "ruby",
"name": "ルビ",
"kind": "ruby",
"enabled": true,
"priority": 100,
"pattern": "\\[\\[ruby:(?P<base>.+?)\\|(?P<reading>.+?)\\]\\]",
"flags": []
},
{
"id": "emphasis",
"name": "傍点",
"kind": "emphasis",
"enabled": true,
"priority": 90,
"pattern": "\\[\\[em:(?P<text>.+?)\\]\\]",
"flags": []
}
]
},
"renderer": {
"templates": {
"ruby": "[[ruby:{base}|{reading}]]",
"emphasis": "[[em:{text}]]"
}
},
"transforms": {
"before_parse": [],
"after_render": []
}
}24.3 安定URL
GUIのヘルプメニューは、バージョン番号を含まない次の安定URLを開きます。
| ページ | URL |
|---|---|
| 操作マニュアル | https://www.tadatsune.com/RubiMorph/manual.html |
| 使用ガイド | https://www.tadatsune.com/RubiMorph/guide.html |
| 公式サイト | https://www.tadatsune.com/ |
| 最新版とRelease | https://github.com/TadatsuneSakamoto/RubiMorph/releases/latest |
24.4 日常運用の推奨手順
- 原稿のバックアップを取る
- 変換元・変換先を確認する
- 少量のテキストで試す
- 警告を確認する
- 空の出力フォルダへファイル変換する
- 差分または目視で確認する
- 投稿先のプレビューで最終確認する
RubiMorph 1.0.0 操作マニュアル
本書はRubiMorph 1.0.0の実装、同梱ドキュメント、Web公開用ガイド、カスタム形式サンプルを基に作成しています。